
「最近のバイクはどれも乗りやすくてイイ!」
「乗り手を選ばない番人受けのバイクだね!」
「バイクの電子制御はなきゃ乗れない!」
結論から言おう
ウ○コ化したバイクの
何が楽しい?
トラコンやパワーモード、ローンチコントロール…
2010年代から人間の域を超えたレーサーバイクの登場から、
市場にも電子制御を搭載したバイクが
販売されるようになった。
ついでに、日本のバイク市場は人口の減少とともに
顕著になり、国産バイクのメーカーは
海外の市場を狙ったバイクを作らなくては
採算が取れない時代になった。
ウ○コ化したバイクが市場に溢れ出したのは
2014年のことである。
ヤマハのMT-09の新登場、逆輸入モデルのGSX-S1000、
カワサキ(Z800/Z900)や
ホンダ(CB1000R)もこぞって逆輸入バイクを
国内規制に合わせて投入したのがスタートである。
MT-09は日本の市場を考えていない
MT-09が登場してから初期型に試乗した記憶がある。
乗りやすかった
記憶しかない。
初の大型バイクにZX-6R SEを契約したのちに、
MT-09に試乗して驚いたのだ。
何も考えずともアクセルを開ければ
バイクが走ってくれると。
販売された当初のレビューを見ていると
「すぐにリミッターに当たってつまらない!」
「峠、サーキット、ツーリング、どこでも走れる」
「初のステップアップにおすすめ!」
そんなレビューがバイク雑誌にツラツラと書いてあった。

MT-09試乗してたらZX-6Rはなかったね。
だが、「欧州向け」の文字が書かれていた。
欧州向けのバイクとは
・安い
・速い
・高速でもしっかり曲がる
・カウルがない
→格安ストリートファイターを作れ
ドイツにあるアウトバーンで、
制限速度のない道をかっ飛ばして、
週末をリフレッシュするためのコスパバイク。
つまりは、日本受けではなく世界中に受けるバイクである。
万人受けのGSX-S1000
次に2021年の6月に発売される
モデルチェンジしたGSX-S1000はどうだろうか?
ウ○コ化が止まらないようだ。
スズキのバイクの特徴は、
馬力の高さ、乗りやすいトルク、
同じ900~1000ccクラスの排気量では1番のコスパ。

クラスではホンダに次ぐ乗りややすさと
とにかく車体価格が安い。
このスズキのバイクの販売戦略は昔から
変わっていない。
結論、財布に優しいからウケている。
調子に乗ったリターンライダーが死ぬバイクも
GSX-S1000シリーズが1番多い。
電子制御に任せきりで
いざ抑えきれない挙動をしたときに
対応できないのも無理はない。
万人向けのバイクの欠点とは
ライダーの技量が育たない。
技量が必要とされないこと。
昔のバイクにあったマシンの性能を
「走る、曲がる、止まる」
この限界を身体で覚えて走った頃とは違う。
万人受けのバイクは
ライダーを退化させるのだ。
本当にイイバイクを評価できるライダーになれ
私が評価するバイクたちとは
1990~2000年代に生産終了されたバイク、
完熟したバイクである。
レーサーレプリカ、キャブレターのビッグネイキッド。
あの世代のバイクたちこそ、
真にライダーを選び、ライダーを育てるバイクだ。
・剛性が鬼高い
・パンチのある加速
・思った通りに曲がらない
扱いにくくて、苦労して分かった乗り方。
リヤタイヤに近く座り、ニーグリップを決めて、
コーナーを切り返してアクセルを開ける。
自分だけの走るラインが見えた瞬間に
バイク乗りとしてやっと峠を攻めれる。
そんな大事な感覚を、万人受けのバイクは
最新装備ですべて誤魔化してしまう。
MT-09やGSX-S1000を乗った後に着く未来
MT-09やGSX-S1000を乗ったライダーの待ち受ける未来とは、
バイクが何かわからない
という未来だ。
バイクメーカーが凌ぎを削って作り上げた
本当にいいバイクを知らずに
バイクだけ、乗り物だけが走ってしまうと
バイクはただの景色を見るツールだ。
バイクはバイクであって車じゃない。
2017年前後から参入したライダーは
周りからのビジュアル意識が高く、

そう言って
・ほどほどに走って
・インスタ映えして
・フルカウル
カワサキのNinja250やヤマハのYZF-R25といった
中古のバイクを買って乗り回す。
2~3年が経って、物足りず大型二輪の免許を取って、
万人受けのバイクを選んで乗る。
そして、永遠のバイクの乗り換え沼にハマって
答えの見えないバイクライフにハマる。
ライトなバイク乗り層へ
この問題に対する答えは一つだ。
本当にいいバイクを乗って
1台を愛でよ。
レーサーレプリカはプレミアがついてるので、
手に入れやすい00年代のビッグネイキッドをおすすめする。
部品も多く後年まで作られた車種を上げるなら
ZRX1100/1200やCB1300(VTEC廃止前)に乗ろう。
ライダーがバイクに支配されるのではなく
ライダーがちゃんとバイクを操ることで、
真のバイクライフはスタートする。
新しいバイクが「スゴい!イイ!」
としか言えない人間になるな。
本当に価値のあるバイクに乗って
バイクを語れ。
ぜべる@バイクブロガー