「上司から嫌がらせをずっと受けている!」
「いきなり会社からクビにされた!」
「絶対に会社を訴えてやる!」
いま自分が働いている会社で正当な理由がなくクビにされたり、
上司から何ヶ月に渡って嫌がれらせを受けていたり、
会社の上司と社長、会社を訴えてやろうと考えていませんか。
本記事では実際に私が経験した「これは訴えたら勝てる!」話を解説していきます。
実際に、私も会社を即日でクビを言い渡されて、数ヶ月後に元会社と元社長を相手に、
「労働審判」を申し立てて、裁判所へ引き摺り出し、慰謝料の支払いをさせています。
他にも「労働者」という立場で、訴えたら勝てただろう話を挙げて解説します。
会社を訴えるか決める材料にしてください。
労働審判とは、3回の期日までに会社との労働者の法律トラブルを早期解決するために設けられた制度です。
通常の裁判とは違い、2~3年の期間がかからず、
開始から1~2ヶ月で決着がつくのがポイントです。
[st-kaiwa2]私のケースでは1期日、
つまり労働審判の開始1日で最短で決着つきます。
他にも収入印紙が安く済むなど金銭面でのメリットもあり!
弁護士を立てずに申し立てることもできます。
ただ、提出する書類は形式に従う必要があるので専門家に任せるのが無難です。
パワハラは絶対に許すな!【労働審判の実話】
結論を言えば「パワハラは音声など状況証拠を残しましょう」
1番の状況証拠となる暴力の証拠「アザや傷」がある場合には医療機関へ受診しましょう。
加えて、音声での状況証拠があれば訴えることは可能です。
ただ、実際にパワハラを受けていた期間が短い、例えば1ヶ月など短い場合には証拠として不十分になります。
例えば、パワハラされた当日、会社を飛び出して辞めた1日の証拠だけでは不十分です。
[st-kaiwa2]私も即日解雇とパワハラも含めて、元会社を訴えた。
ただ1ヶ月という期間の短さで慰謝料を取れなかった。
暴力であれば、警察への被害届で立件できるかもしれません。
理由なきクビは慰謝料が取れる【労働審判の実話】
結論、「法律に触れてる。余裕で勝てます。」
労働契約法第16条で定められています。
言い換えれば「正当な理由なく即日でクビにしてはならない。」ということです。
私は、不当解雇、解雇予告の手当て、給料の未払いを総じて
400万円の支払いを求めて
労働審判を起こし
80万円(未払い給料も含む)の解決金で調停しました。
弁護士さんへの支払いは約20万円、
給料の未払い分を差し引きして、
会社に在籍した期間は1ヶ月と10日でクビにされて40万円を支払わせました。
裁判所に提出した証拠
・働いた時間と業務内容をしっかりとメモした手帳コピー
・解雇された当日の音声データ
・音声を文章に起こした反訳文(自分で作成、約5万字)
・解雇理由通知書(勤務態度不良と書かれていた)
・内科の診断証明
費用効果の面では、
無料で3回まで法律相談し、
労働審判を弁護士さんと裁判所に申し立てて、
決着がつくまで月5000円の支払いをして、
調停したらすべて返すというものです。
[st-kaiwa2]会社をクビにされて訴えたいけど、お金がない!
という人でも月5000円の支払いで決着がつくまで待ってくれます。
証拠集めはしっかりやりましょう!
なんにせよ証拠が大事!【労働審判の実話】
「こんなの絶対、おかしいよ!」
「誰か助けてくれ!頭がどうかなりそうだ!」
会社でパワハラを受けると誰だってこう思います。
ですが、まずは落ち着いて、動かぬ証拠を集めましょう。
弁護士さんに相談するにしても、証拠がなければ始まりません。
私も解雇される当日に不穏な空気を読み取って、
事前にスマホとペンマイクの二つを仕込んで、
クビになるまでやりとりを録音しました。
証拠があったからこそ、弁護士さんは勝算を計算できますし、
そもそも訴えるためのスタートにも立てません。
もしも、なんの準備もなく私もクビにされていたら、泣き寝入りでした。
書類などの証拠は後で集められても、その瞬間の状況証拠を残すことが何よりも大事です。
労働審判の場で、元会社の取締役が私に対して
「無断で録音するのは、だまし討ちだ!」と1番で声を荒げていました。
録音すること自体、労働者からすれば身を守る行為です。
(弁護士さんに確認しましたが録音は何も問題ありません)
ここまで読んで「よし、状況証拠を今からでも集めよう!」という方にはあるペンマイクをおすすめします。
胸やズボンのポケットに忍ばせておけば、ワンアクションで録音開始し、雑音もある程度カットしてくれます。
[st-kaiwa2]いろんなメーカーのペン型マイクがある。
録音スイッチが不意に切れてしまうことなく、
周りから見てもペンにしか見えないのが大事です。
また、録音した音声はすべて文字に起こした「反訳文」にする必要があります。
業者に頼むと5万円前後かかるとのことで、
私は15分ほどの内容を5万字、8時間ひたすら文字に起こしました。
[st-kaiwa2]文字起こしはメンタルにきます。
辛い場合は頼みましょう。
金銭的に余裕があったり、パソコンに弱い場合は頼むことも検討しましょう。
会社からの提出書類も証拠になります。
特に解雇理由通知書は失業保険の申請にも必要ですし、
解雇理由の正当性を図るための判断材料になります。
会社は解雇理由通知書の請求に対して発行する義務があり、
辞めさせた人間と言え拒否することはできません。
さらに遅れることなく交付することも義務付けられています。
(労働基準法22条第1項、第2項)
確実に証拠を集めて、弁護士さんへ相談しよう!
こうして証拠が揃ったら、「法テラス」を利用して、無料で法律相談を申し込みましょう。
コロナが大流行している今では電話やオンラインでの法律相談も受けています。
1回目の相談では内容の確認、労働審判を起こすに勝算があるかを示してもらえます。
「訴える!」と決めたら2回目の無料相談で申し立ての話に進むのがスムーズです。
労働審判を終えて
こうして、私は人生で初めて裁判所で元会社を相手に労働審判を起こして、
1期日で調停成立、相手方からは謝罪の意思の一つもなく終わりました。
[st-kaiwa2]お金で誠意を見せたつもりかな?
しかし、裁判所は判例データとして、
私の労働審判の結果を後に続く人のために役立ててくれます。
労働審判は自分だけでなく、働きやすい社会の実現のために必要です。
ただ、ここまで労力を時間を割いて、あっているのかを言われると
あってないかも。
私のケースでは、
「損失が大きく、相手が執拗に支払いを拒んだこと、悪質な意図が込められている」
だから、私が間違っていない証明をしたかったのでしょう。
人生初の裁判所も体験して、また大人の階段を上がった気がします。
労働審判のまとめ
・パワハラは許すな
・不当解雇は罰金
・証拠がなきゃ始まらない
・時間の割にあってないかも